ブレーキを踏むとクルマが止まるしくみ
(油圧のしくみってこんなもの)

<油圧システムのしくみ>

クルマのブレーキ装置っていうと、「ブレーキオイルなるものがあって油圧システムを利用している」くらいだったら自動車学校で習ったヒトもいると思います。
でも、「油圧システムって何?」って聞かれると知らない人も結構いるのでは??

「油圧システム」とは、簡単に言っちゃえば上の図のような液体による力の伝達システムのことをいいます。右側の注射器のシリンダを押さえると、左側の赤いシリンダが出て来ます。油圧システムはこの赤いシリンダを動かす力を利用しているワケです。

ブレーキペダルを踏むと、その力が「ブレーキマスターシリンダー」に作用し、ブレーキフルードを押し出す事により、ディスクブレーキやドラムブレーキ等のブレーキ装置に力を伝達します。
ここで「ブレーキマスターシリンダー」とはブレーキオイルを送り出すポンプのような働きをしています。
それとは対称的にサイドブレーキの方は自転車やバイクのブレーキシステムと同じワイヤーケーブル方式を使っている車種が殆どです。

 

<ディスクブレーキのしくみ>

ブレーキマスターシリンダからブレーキフルードが送られてくると、その圧力でピストンが動き、ブレーキパッドを両方からブレーキディスクに押さえ付けて車輪を止める方式。
ディスクがむき出しなので摩擦による放熱効率はいいのですが、山や海など、砂や泥が入りやすい場所での走行には不向きです。

 

<ドラムブレーキのしくみ>

ブレーキフルードの圧力によってピストンシリンダが両方向に伸びて、ブレーキシューを外側に押さえ付ける事によって可動部(車輪)を止める方式。
ディスクブレーキとはちょうど逆の発想で、外側からではなく内側から車輪の可動部を止める方式です。
砂や泥などが入り難いのでオフロード向きの構造ですが、ディスク方式に比べると摩擦による放熱効率は悪いです。